ニホンミツバチ保護飼育 佐々木 伸一

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2021.04.25 ニホンミツバチ 025番

2021.04.25 ニホンミツバチ 025番

ニホンミツバチは古くから人間との関わりがあり、
平安時代には為政者や朝廷への献上品の記録にハチミツがあったりします。
文書記録としては江戸時代にも散見され、とても興味深いです。


一方、セイヨウミツバチの記録は欧州(ヨーロッパ)において相当古くからあり、
最も古いとされるスペインの洞窟の壁画が多くの資料にあり有名なようです。
文書としてはギリシャ時代の文物に多く記述が残っており(分蜂の時戦に使う銅鑼を鳴らすと低い所に蜂球となる、などの記述あるそうです)、
キリスト教の聖書にもセイヨウミツバチの寓話があるようで、キリスト教の約束の地とは「乳とハチミツの滴る地」なんだそうです。
昔からキリスト教の教会ではセイヨウミツバチを飼育してる場合が多く、教会には付き物の蝋燭(ロウソク)はセイヨウミツバチの巣からつくられていたんだそうです。
資料によるとセイヨウミツバチの蝋のロウソクだと教会のステンドグラスに煤(スス)がつかないので良いのだそうです。

洋の東西を問わず「ミツバチ」は人間の生活と親和性をもって受け入れられていたように感じられますね。

そんな「ミツバチ」は人間にあるものを授けてしまいます。

それはお酒です。

セイヨウミツバチもニホンミツバチも、閉鎖空間である樹木のウロなどに好んで巣を作ります。
その巣が何らかの理由で巣落ちし、そこに嵐などで雨水が偶然たまり、発酵してアルコールが出来てお酒となりました。
そういえばミツバチの集める花粉の中には沢山の酵母がいますから、お酒が出来ちゃいますね。
これを西洋では「ミード酒」といい人類が最初に手にしたお酒だと言われています。
日本では自然に出来たその酒を「猿酒」って呼ばれてますね。

そんなこんなで人類の歴史と切ってもも切れない「ミツバチ」達ですが、近年、様々な事象により暗雲がたちこめています。
特に日本におけるニホンミツバチでは

自然破壊、原野や森林の伐採やスギ、ヒノキの過剰な植林で生息地の破壊、

更に深刻なのがPM2.5など大気汚染の影響、

もっと深刻なのが各種農薬や殺虫剤の高性能化と使用量の世界規模での尋常じゃない程の増加と、
それに伴う土壌や大地、自然環境そのものに蓄積され続ける農薬、殺虫剤の成分、

直近で深刻なのが外来種の蜂の病気やダニがニホンミツバチを襲っています。

環境変化や悪化に強いニホンミツバチ達ではあるのですが、とても心配です。

国土の森林比率のとても高い日本なので、
その森林をメインの住みかとするニホンミツバチ達は上記困難な状況に簡単には屈しません。
下手したら大規模な気候変動があって大量絶滅があったとしても、ニホンミツバチは山のどこかで存続してくれる位の「種」として強い生き物なのかも知れません。

しかし、

打たれ強いからといって、酷い目にあって見かけなくなり生息数が減少し続けるのを座視すべきでしょうか。

トップ画像のように人間の手の平の中に捕まって、「人間の手の平の中に捕まってる」と理解し認知しながら大人しく人間を信頼して身を委ねる事の出来る高い知性のあるニホンミツバチ。

ニホンミツバチって本当にかわいいです。

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