ニホンミツバチの世界には女王蜂と働き蜂がいる事は多くの方々が知っている事と思います。
女王蜂は働き蜂にくらべて大きなお尻が特徴で、産卵の専門職を担ってます。
読み物や物語などでは「ミツバチの女王蜂」は「人間の女王」に比喩されキャラクターとして「気高さ」「知性」「司令官」のように表現される事が多いと思います。
が、
実際の女王蜂(自分が観察してるのはニホンミツバチの女王蜂)は、
多くの働き蜂達に保護され支援されてる、
「臆病」で
「あわて者」で
「少し天然」な印象の感じを受けるお方です。
ニホンミツバチの社会性を形成するシステムの「産卵を担当する要のユニット」として存在し
ニホンミツバチ群が厳しい自然界の時々刻々変化する様々な外界の状況に対し
群のその生存の為に必要とされる、「様々な情報」を収集し、
それら「様々な情報を記憶管理」し、
その「情報を元に群の指針を判断」し、
そして「決断」をする権限はニホンミツバチ女王蜂には全く与えられて無いように感じます。
それどころか「情報を判断する会議(基本は働き蜂の多数決)」に参加すらしてないように「感じます」←いっつも見てるからで、直接ニホンミツバチ達に聞いた訳ではありませんので「感じます」なんです。あの大きなお尻で尻振りは無理っぽいし。
だからといって「完全なおバカ」という訳でもなく、
同じ卵から「働き蜂」にも「女王蜂」にもエサと環境(王台)によってなることの出来る事実からわかるように
根本は働き蜂一匹一匹と同じで、
土台の判断力や知性は大差ない感じで、ただ「群で唯一の産卵係」という使命感が「私が死んだらこの群は存続が危うくなる」という思いから
「自重優先」→「あわて者」
と、自分の目に写るのでしょうね。
そんなニホンミツバチ女王蜂の交尾飛行は多くの資料に午後2時から午後4時頃とあります。
地域地形環境によって多少前後はあるかもですが、
分蜂の時期、分蜂群の移動時間が午前中から午後2時頃まででだいたい終えるので、時間的な分割が出来ているのかなと思います。
不思議なのは、通常雄の精子は精嚢から放出されるとそんなに長時間は生きられず、多くの生物種でも数時間から数週間程度で「不活性化」してしまうのに、
ニホンミツバチの女王蜂のお腹の中の雄蜂の精子は数年単位で機能し続けます。
ニホンミツバチの女王蜂は分蜂飛行後の「何度かの」交尾飛行後はずっと巣の中に籠り続けるので(本当にそうなのか女王蜂にGPSつけて観察してみたいですね)、
多くの資料にニホンミツバチ女王蜂の寿命は2~3年とあるので、
その間、ニホンミツバチ女王蜂のお腹の中で精子は機能を保ったまま保管され続ける構造があるんでしょうね。
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