ニホンミツバチ保護飼育 佐々木 伸一

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2021.03.05 ニホンミツバチ 021番

2021.03.05 ニホンミツバチ 021番

前回の続きです。
更に、巣の中であれだけの大集団(数万匹)を成す社会性昆虫のニホンミツバチ達が、
空気振動音色の言語を密集した状態で常用してると、
何時も凄まじい雑音が発生している事となり(統制とれた教室の中のような理性や知性があるなら別だが)、
うるさくて情報伝達に支障を来たすし、
更には自然界にて騷しければ外敵を呼ぶ事ともなり生存率を下げる要因となります。

ただ、警報としての強振動、情報伝達手段としての微弱振動ならばありなのかも知れません。

空気振動は情報伝達手段として利点も多く利用できる範囲での使用は必然で当然と思います。

少し、空気振動から視点を変えましょう。
一般に閉所内に営巣し暗所に集団をつくって巣を構えてるニホンミツバチ達なら、光(電磁波)の使用は都合が良いと思います。

空気振動よりも効率的に言語(単語)化しやすいし(人間も伝達手段として発光信号は昔から使用)、
ニホンミツバチは単眼の集合体である大きな複眼が頭部にあり、更に光の明暗の感知に特化した知覚を頭部に複数備えています。

ニホンミツバチ個体の光(電磁波)の感知が、
外界の風景、地形、外敵、仲間の感知と判別という複雑で高度な運用に使える程発達しているなら、
光(電磁波)の有意信号としての利用の可能性も当然排除出来ないものと思います。

ただ、発光通信の最大の問題点として、ニホンミツバチ達には可視光レベルの発光手段は無いように見えます。
ミツバチはホタルのような発光器官を持っていないのです。
そもそも光を使えないなら意味が無いのですが、
人の目に見える可視光の範囲は無理でも電磁波の帯域はとても広いので微弱な電磁波の発信(発振?)なら或いは可能性があるかも。
電磁波の発信はどのレベルの発信でも相当なエネルギー消費量と想定されます。
普通の生物個体では論外(化学反応タイプの特殊な発光は別)ですが、「ハチミツの貯蔵」という自然界では稀で特異な高エネルギーの貯蔵タンクを構築する社会性昆虫のニホンミツバチ達ならエネルギーの供給に問題は無いのかも知れません。

ニホンミツバチ達のコミュニケーション手段って本当に興味が尽きませんね。

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